WARP DAYS

Written by Noriko
Football(GAMBA,JPN),Hobby and more.

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Number:大黒のインタビューで思い出した事

ナンバーの宮本今日発売のNumberに宮本と大黒のインタビューが載っていたので、まずコンビニで立ち読み。大黒のインタビューの方を先に読んで、ちょっとそれで思い出した事があったので、そのままレジへ行って購入。宮本のインタビューの方はいつものNumber節全開な記事。コンフェデからアジアカップを経て先のW杯アジア一次予選通過までの、日本代表の成長と自分自身の変化について、また中田について等々。よくあるタイプのインタビューで、普通に良いことも書いてあるんだけど、Numberの記事ってなんでこう鼻につくんかなぁ〜書き方も故意なのかやたら妄信的な表現が気になってしょうがない。NHKの淡泊なニュースばっかり見ててニュースステーション(報道ステーションは殆ど見てないから、あえて前身の方で)見たときに「なんかウゼー」と感じる気持ちに似てる…。

それはいいんだけど大黒の記事がちょっと面白かった。私は各雑誌のライターについては詳しくないのですが、インタビュアーの松井浩さんという方は、運動生理学のコラム等書いてらっしゃる方の様で、今回のインタビューも「点取り屋・フィジカル問答」ということで、そっちからの切り込みだったので面白かった。そこで大黒が、今まではブレーキの役目をする腿前の筋肉ばかり使っていたが、そこだけに頼らずアクセルの働きをする腿裏の筋肉を使う様になってから動きがよくなった…という様な事を言っていたのですが(ちなみにインタビュアーさんの書かれた"腿裏を使う本"を読んで始めたそうな)、そのトレーニング方法は、ストレッチ等を行う時に「腿裏を使うぞ」を意識しながらトレーニングすると、使える様になってくる、といったもの。

そのときに思い出したのが「あ〜清水が同じ事言ってた」ということ。清水というのは私が一番尊敬する(人としても)アスリートの、スピードスケートの清水宏保選手。この人は言うまでもなく筋肉オバケで、話を聞いてるとおたくはサイボーグですか?という様な身体なんだけど、そのトレーニング方法の一つがやっぱり「意識する」ということだった。清水に関する書籍で面白かったものに、これまたNumberのライターである吉井妙子さんの書かれた「神の肉体 清水宏保」という本があるのですが、その中で清水が言うことには「人間には、普段知覚しない筋肉がまだあるんですよ。(略)知覚されていないから鍛えることはできないと思うかもしれないけど、そこに意識を集中させることによっていくらでも鍛錬することが出来るんです」とのこと。さらに一度鍛えると筋繊維が太くなるというか面積が広くなるので、知覚しやすくなるらしい。でも筋肉はズルイので同じトレーニングばっかりしてると慣れてある程度以上発達しなくなるから、毎年違うトレーニングをやっているそう(らしいですよ大黒君)。

私はスポーツや身体を鍛えるという事に真面目に取り組んだ事がないので、実際に「意識する」ということでその筋肉が発達していくという感覚はよく分からないんだけど、面白いなぁと思った。同じメニューのトレーニングを行っていても、別の事を考えながらやる人と、常にどこの筋肉を何の為に動かしているかということを考えながらやる人とでは、違う身体になってしまうらしい。いわゆるスポーツ医学の分野なんだろうけど、こっち方面はまだまだ発展していくんだろうな。興味深いです。清水がこういう方面をかなり研究してトレーニングしてるのは周知のことだけど、大黒も前に他のインタビューで筋肉オタクだかトレーニングオタクだか、そんな風に書かれていた事があって、タイプが似てるのかなぁと思いました。

ちなみに前述の吉井さんの本を読み返していたら、この人は川口(能活さんね)のインタビューも多く行ってるんだけど、川口より先に清水と関わりがあったから、川口との初対面の時に突然「清水さんてどんなトレーニングをしてるんですか」と聞かれてビックリなさったらしい。その時の川口とのやりとりもちょっとだけ載っていて、割と面白いので「神の肉体・清水宏保」、お暇があれば一度読んでみて下さい。例に漏れずNumberくささはありますが、面白いです。また読み直そうっと。
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