イギリス旅行記
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April 15, 2007

 4月15日(日)。7時起床。待ちに待ったチェルシー戦!FA杯の準決勝、ブラックバーンとの試合です。また、マンチェスターまで移動。8時半頃に朝食、9時過ぎにホテルを出て、ユーストンの駅へ。しかし、時刻表に乗っている10時すぎの列車がなく、11時すぎの列車からとのこと。仕方がないので、駅のバーガーキングで美味しくない2度目の朝食。11時すぎの列車はサッカー観戦専用のようで、ホームに向かう途中で簡単な荷物チェックがありました。お酒持ってませんか?というもの。持ってませんというだけですんなり通れました。


 無事に座れたし、後はマンチェスターに着くのを待つだけ。持ってきたMDPとかを読みながらニヤニヤして過ごし、あと30分くらいで着くな〜という時に、ayuさんが忘れ物ないよな〜と、突如持ち物を確認し始めて、まぁ金とチケとユニがあれば…と言う。「あれ?」やばい。青ざめる私。「チケット忘れた」…。…。「マジで?」「マジで」「いや、探してみ?!あるって!」「今探した。ない…


 ドアホ!!ドアホです。先日のCLが終わった後、そっちのチケットは必要ないからと別の場所に入れ替えた時、一緒にしまってしまったらしい。マジで自分は豆腐の角に頭をぶつけて死ぬべきじゃないかと思った。CLは勿論大事な試合でしたが、今回イギリスに来たのはチェルシー(ていうかバラック)を見るため。そ、それがこのドアホ…



チケット

忘れたチケットは、手前のもの。奥は、CLのチケット。馬鹿だ…



 うーん、とりあえず、落ち着け。大変な事態でayuさんにも多大な迷惑をかけているが(ayuさんのチケはある)、そしてテンパってはいるが、この時何故か心の何処かで「絶対なんとかなる」という確信めいたものもあった。というかなんとかせねばならんのだが。ダフ屋(違法です)はいるだろう、ということで、マンチェスターの駅についた後、キャッシュコーナーで現金をおろす(新生銀行のカードがあると、PLUSのマークがついているATMにて、現地通貨でお金が引き出せます。めちゃくちゃ便利なので、海外旅行に行く人は新生銀行に口座を作っておくことをおすすめ。ドイツの時もお世話になりました)。


 マンチェスター駅に着いた時点で、停車駅が多く、3時間以上かかる列車だったので、キックオフまであと1時間を切っている状態。急いでトラムに乗り換えてオールドトラフォードへ。恐らくチェルシーサポの方が多いとは思うのだけど、何故かトラム、私達の乗った車両がブラックバーンサポだらけになる罠。CLの時より、サポーターが熱い!ずーーっとチャントを歌ってます。めちゃくちゃ楽しそうなのですが、私はチケットの事で頭がいっぱい。


 スタジアムについて、探す。チケどう?とか言ってそうな人を。何処だ!!と探していると、何故かまたブラックバーンサポの兄ちゃん達に捕まる罠。「どっから来た?!一緒に写真撮ろうぜ〜〜!!」超ノリノリな兄ちゃん達。オレ、TokyoとKyotoに行った事あるんだぜ!という兄ちゃん、日本語で「カレシイル〜?カレシイル〜?」覚えた日本語はそれだけか!!私達がチェルシーのユニを来ているので「誰のファンなの?」と聞いてくる兄ちゃん達。バラックのユニ着てるやんけ!と思いながらも「バラック!!」と答えると、「なんで〜〜!??!ドイツ人じゃん!!(君日本人じゃん!!)」ともの凄いリアクション。そんなん言うたらそもそもチェルシーに日本人いないやん!「メアド教えて〜〜!」という兄ちゃん達とちょっと話した後、その場を後に。時間がない!!


 その後、チケット要らない?と控えめに聞いてくる兄ちゃんを発見。「オレ、リバポサポだからこのチケ要らないんだよね…」というその兄ちゃんから、定価より安くでチケットを譲っていただき、無事、スタジアムに入れました。ほんとに、どうなることかと思った……。ただ、ayuさんとはゲートが違ったので、観戦の場所自体はちょっとだけ離れてしまったのですが、観られなかったかもしれないという事を考えると、良かった〜〜。


 相変わらず、見やすくて、いいスタジアムだなぁ〜。席に向かう途中、座席の前の通路が狭くて通りにくそうにしていたら、お爺ちゃんのサポが、身体を支えて通してくれた。ん〜ジェントルマン。さすが紳士の国。



FA杯仕様の垂幕 スタジアム

左)スタジアムにかかってる垂幕、この間はCL仕様でしたが、この日はFA杯仕様。
右)スタジアム。今度はゴール裏じゃありませんでした。左の奥だけ、ガラガラだったなぁ。



 席について落ち着く暇もなく、選手入場。TV観戦で聞いてたチャントを、皆が歌ってる!めちゃくちゃ嬉しい。♪ジョ〜ゼ〜〜モウリ〜〜〜ニョ〜〜〜♪あ、モウリーニョの歌…ちなみにこれが一番頭の中からとれなくなった…。そして、生で観るチェルシーの選手達…。生バラックは、デカい。ほんとにデカい。試合開始。前半はチェルシーペース。バラックはとりあえず置いておくとして、生で観て一番感動したのは、カルバーリョ。TV観戦してた時もカバーリングが上手くて、影のMVPや〜!と思ってた試合はあったけど、スタジアムで観てるとTVの画面に映りきらないところまで見えるので、面白い。読みが的確で、タイミングを測るのが凄く上手い。これより後の試合だけど、CLリバプール戦の1st legでジョーコールのゴールに繋がった、カルバーリョのディフェンスラインからの上がりも素晴らしかった!


 話が逸れました。先制したのはチェルシー。チェフからのゴールキックはいつも通りドログバへ。ドログバがトラップして落としたボールをバラックへ、バラックがゴール前のランパードへパス、それをランパードがドリブルで相手DFを交わして、ゴール右隅にしっかり決めて、先制。バラック自身はしっかり先制点に絡んでいるのですが、全体的に観ると、中途半端なパスをしてしまって、そこからリズムが崩れてしまう…といったシーンもあり…。前半は、攻めていたのですが、それ以上点がとれず。後半に入ってブラックバーンに元気が出てきて、押される展開も。セットプレーから、失点して、同点に追いつかれます。どうにか追加点を入れて、勝ってくれ!と思うものの、どちらにも点は入らず、試合は延長戦へ。


 バラックの生のプレーが見たいという理由で訪れたロンドン。それは叶ったから、それでも良かったけど、試合の展開を観ていたら、やっぱり、点を決めて欲しい。これからもチェルシーで居場所を獲得し続けるには、点が欲しい。そう思っていた延長前半、カルーから、右サイド上がったライトフィリップス、再びカルーと繋がったボールを、カルーが軽く落としたところに、バラック。バラックが足を振り抜いて、ゴーール!!!


 もう、一瞬、信じられない。願ってた事が叶った瞬間というのも、カリナンI世を見た時じゃないけど、放心します。一瞬の放心の後にスタジアムごと大歓声。勿論私も例外なく叫びながら飛び上がる。隣のおじさんと喜び合う。バラックがユニフォームを脱いで、コーナー付近のサポーターの席へ突っ込んでいくのが見えました。(ほほう、紺のアンダーシャツ…)という微妙に冷静な記憶が1つだけ残っているものの、それだけで、後の記憶があんまりない!半泣きです。CLポルト戦で、決勝ゴールを決めたりしているけど、チェルシーに来てから、そんなにゴールを量産しているわけではない彼のゴールを、1試合ねらい打ちで見に来たこの試合、それもこんな場面で決めてくれるなんて!!!(別に私のためじゃないけど)


 大興奮の後は、ひたすら、失点するな!と祈るばかり。延長前半が終わって、延長後半に入って、その時間が長いこと!そして試合終了、チェルシー2-1で勝利、FA杯決勝進出を決めました。席を飛び出して、ゲートでayuさんと合流。「ちょ!!!!!バラック!!!!ありえない!!!!」と、明らかにテンションのオカシイ私達。本当に幸せだ。イギリスに来て良かったと心から思いました。サッカーの神様っているのかもしれないと、それから、本気で色んなものや人に感謝しまくりました。



13番がバラック シェフチェンコとハグするテリー

左)バラックのデカさが分かり易い写真。13番がバラックです。
右)キックオフ前、シェフチェンコとハグするテリー。かぶってるけどその奥がエッシェン、一番奥がカルバーリョ。


バラック ブサイクバラック

どっちもバラック。この、右の写真のブサイクさ…。でもスタイルいいよな〜。膝下長いんだよな〜。


テリーその他 ドログバとシェフチェンコ

左)なんかシャッター押した記憶がないんだけど、良い写真がとれてた。テリーその他。
右)キックオフ直前の、ドログバとシェフチェンコ。


ランパード 走るバラック

左)鉄人フランク・ランパード。日が高い内の試合だったので、まぶしそう…
右)走るバラック。ドスドス。ゴールおめでとう!



 試合終了後、この日は日帰りだったので、列車の時間までの少しの間、選手を待ってみました。テリーと、ジョーコールにサインを貰う事が出来たのですが、テリーはアラン・スミスと同様かそれ以上に(マンU戦の時よりかなり、集まっていたサポーターの数が少なかったですが)丁寧にファンサービス。写真のリクエストにも応えていました。私と同い年に見えねぇぇ〜〜と思っていたテリーですが、間近で見るとそれなりには若かったです。撮った写真見ると、やっぱり老けてるんだけどなぁ…。バラックはこっちの方まで来ず、笑顔且つサワヤカにバスに引き上げて行かれました。残念…!



ファンサービスをするモウリーニョ ファンサービスに応じるテリー

左)一部のみにでしたが、ファンサービスをするモウリーニョ監督、の、後ろ姿。
右)めちゃくちゃ気さくにファンサービスに応じるテリー。2ショット撮影もOKよ!みたいな感じです。


遠いバラック ジョーコール

左)奥で笑ってるのがバラック。遠いのう…。車椅子の方達は、特別にファンサービスが受けられるらしく、そのゾーン。
右)こちらも気さくにファンサービスに応じてくれていた、ジョーコール。



 その後、時間もないので、駅へ急ぎます。トラムにのって、ピカデリーの駅まで。トラムの中でもご機嫌のチェルシーサポ達。全然関係ないマンUのサポも一緒に盛り上がってました。盛り上がっていたというか、暴れすぎ。歌いながらトラムの天井とか窓とか叩いて「7-1!7-1!」とご機嫌だった。それマンU対ローマのスコアやから!で、ピカデリー駅に着いたものの、最終の列車の時間は微妙に過ぎていた…のですが、列車が発車せずにまだホームにいた!助かった。席にも座れたし。定刻から30分程遅れだったと思いますが、マンチェスターを後にしました。列車の中でも歌うサポ達。あ〜いいな。幸せだなぁ〜。そういやバーガーキング以降何も食べてない事を思い出し、車内販売のサンドイッチやドリンクで夕食。脳内は幸せでしたが、列車は各停だったために4時間かかってロンドンへ…。


 ロンドンに着いたのは午前0時15分頃。帰ってこれたのはいいものの、この時間には地下鉄が動いていないので、ホテルの最寄り駅まで、ナイトバスに乗ろうということに。ロンドン市内を走るダブルデッカー、真夜中になると「」のついたナンバーで、ナイトバスに変わります。路線調べて、ユーストン付近から乗れるバスだと、最寄り駅の一個手前までしか行かなかったのですが、とりあえずそのバスを待って乗車。


 バスは、停留所のアナウンスとか一切ありません。それはガイドブックで知っていたので、バス停の路線図で駅を全力で暗記するものの、全然関係ないところに止まったりもするので、焦る。しかしなんとか無事に降りる事が出来ました。


 さて、あと一駅。昼間なら歩いても良かったのですが、さすがに夜中だし、歩くのはちょっと…ということで、こうなったらタクシーも経験しちゃおうぜ〜と、ブラックオースチンに乗りました!タクシーの車内、広々!2人だと前が空きすぎ。なかなか快適です。問題なくホテルの前まで送っていただけました。


ホテルに着いたのが1時15分頃。疲労と眠気と闘いつつもなんとかお風呂に入って、就寝…。